百名山1~10

「百名山」1~10 
    1.利尻岳(礼文岳)  2.羅臼岳  3.斜里岳  4.阿寒岳  5.大雪山
    6.トムラウシ  7.十勝岳  8.幌尻岳  9.羊蹄山  10.岩木山

1.利尻岳(1721m)北海道     平成14年8月23日

     8合目・長官山より利尻岳山頂                        百名山・最後百登目の山頂

 8月22日、稚内市内や宗谷岬などを散策後、フェリーで利尻島へ。 翌日5時半にペンションの車で北麓野営場まで送ってもらい、5時45分に登山口出発。途中の甘露泉で水を補給し、樹林帯の中を登っていく。五合目あたりで展望が開けた。曇ってはいるが何とか海岸線を見渡すことができた。しばらく単調な登りが続く。さらに時間と共に霧で視界も悪くなってきた
  9時前、八合目の長官山あたりで森林限界を抜けたが相変わらず霧で何もみえなかった。しばらく緩やかな道を登っていたら突然霧がはれ、利尻岳の山頂が顔を現した。三角錐を天に突き刺す見事な山頂である。
 9時に避難小屋に着き、ここからザレた急な道を登る。1歩進んで半歩下がるというほど荒れた登山道である。それでも登山道の尾根は雲の上に出ていて視界は良くなってきた。
 10時20分、山頂に着いた。『日本百名山』最後、百登目の山頂である。山頂部周辺は晴れているが、下の方は雲がかかり海岸線が切れ切れになっていた。それでも、百名山全山完登した満足感で晴れやかな気持ちであった。                      10時45分、下山。ザレた道に足を取られそうになりながら九合目まで下る。8合目からは樹林帯の中を黙々と足を運んでいく。2時30分に北麓野営場に着いた。休憩後、林道を30分ほど歩いて宿に到着。すぐ利尻温泉へ行って汗を流す。『日本百名山』完登の充実感でほっとする。露天風呂から利尻岳が見え、さらに感動がひとしおであった。翌日、利尻島を一周散策し、礼文島へ向かう。

礼文岳(れぶんだけ) (490m)北海道     平成14年8月25日

 朝、6時10分のバスで内路(ないろ)登山口まで行く。6時45分、小雨の中を登り始めた。初めしばらくは海岸線を背にジグザグに登って行く。まもなく緩やかな登りが続くが、樹林帯の中なのでぬかるみだらけである。靴と雨具がしっかりしているのでそれほどではないが、歩きにくい。
1時間ほど過ぎてやっと這松が現れ、山らしくなってきた。400mのピークを過ぎ、最後の登りでは強風にさらされることになった。8時30分山頂にたどり着いた。山頂は視界が10mほど、しかも強風と雨でカメラを三脚に固定するのが大変であった。それでも写真を撮り、8時45分に下山。相変わらずぬかるんだ道を下っていく。10時に登山口に着いた。誰とも会わない貸し切りの山となった。午後、レンタカーで礼文島を回る。昼過ぎから天気は回復した。

    濃霧・強風の山頂                               西海岸・桃岩付近    

2.羅臼岳(らうすだけ) (1660m) 北海道      平成9年8月18日       

 5時30分、うとろ温泉登山口を出発。樹林帯の中を大きな稲妻を切って登っていく。熊が出るという看板があり、鈴を鳴らしながらいく。7時15分、弥三吉水を過ぎるころ、相変わらず樹林帯の中であるが、時々山頂が見えるようになってきた。8時過ぎ、雪渓が残っている沢沿いの道を登っていき、9時に羅臼平の平原に着いた。一面の這い松の向こうに三角形の羅臼岳山頂が乗っかていた。30分ほど昼食・休憩後、山頂に向かう。登るにつれて国後島のチャチャ岳や知床の山々が見えてくるようになった。岩場を直登して10時30分に山頂に着いた。岩のゴロゴロした山頂から360度の大展望を楽しむことができた。20分ほどで下山。1時15分に登山口に着いた。下山後、カムイワッカ湯の滝や知床五湖に寄りウトロ温泉に泊まる。

5時30分、宿泊地である知床半島・うとろ市内から車で15分ほど行った羅臼岳登山口にあるホテル『地のはて』を出発する。5分ほどで登山口の木下小屋についた。
 登山届を出して樹林帯の中を大きな稲妻をきって登っていく。何人かが前後にいるのが熊よけの鈴の音でわかる。登って30分ほどで蟻の巣がありこれを狙って熊が出るという看板がある。音を出しながらに慎重に歩を進めていく。7時15分、弥三吉水という清水がある場所で一服する。水分を補給し、体も慣れてきた。
 しばらく登ると、まもなく極楽平に出た。登りから平らな道になり、ほっと一息つけるところでもある。時々樹林の間からは山頂が望めた。30分ほどで第2の水場である銀冷水についた。小休止の後、ここからすぐ雪渓がやや残っているいる沢沿いの道を登る。8月も半ばなので雪渓の量も少ない。9時、羅臼平という展望がよい平原に着く。樹林もなく、はい松が一面に広がっている。目の前に大きな三角形の羅臼岳・山頂が迫っている。30分ほど写真を撮ったり食事・休憩し、はい松地帯の緩やかな道を行く。振り返れば国後島の雲間から国後島チャチャ岳が顔をのぞかせている。しばらく登り、山頂部下の岩場につき、岩の間から滴り落ちる水場で小休止する。ここから岩場の道をやや直登ぎみに進む。10時30分、羅臼岳に登頂。山頂は大きな岩がゴロゴロしていて狭い。数人が休憩していた。西・南側は雲海で斜里岳などのピークが顔をのぞかせている。反対のオホーツク側は晴れていて知床五湖などが見渡せた。下山の途中やや雨が降ってきたが、雨具を着るほどではない。
 おなじ道を順調に下り1時15分に木下小屋に着いた。下山後、知床5湖などを散策し、ウトロ温泉で泊。

                                            羅臼平より羅臼岳山頂                

3.斜里岳(しゃりだけ) (1545m) 北海道            平成9年8月17日     

 6時10分、山小屋の清岳荘裏の登山口から登り始めた。すぐに沢となり、左岸、右岸をくり返しながら進んでいく。30分ほどで二股となり、快適な沢登りが楽しめる旧道を登っていく。幾つもの滝を登り、巻きながらやがて新道と合流する上二股に8時に着いた。ここから沢がだんだん細くなり、やがて胸突き八丁と呼ばれる急登をつめ山頂下の馬の背についた。ちょうど雲の上に出て、青空の周りには雲海が広がっていた。近くの山々が雲の海から島のように顔を出し、斜里岳の尾根には雲が波しぶきのように流れていた。馬の背からひと登り、9時に山頂に着いた。山頂からは見事な雲海と知床の山々が見渡せた。9時30分、下山。上二股からは熊見峠への尾根道を通って下っていった。 11時30分、登山口の清岳荘についた。

 5時過ぎ、ホテルから早朝の道を飛ばし15分ほどで林道に着く。舗装はされてはいないがそれほど悪い道ではない。30分ほどで山小屋の『清岳荘』に着いた。車は10台くらいとまっていて空き地は一杯であったがなんと止められた。天気はどんよりとしてはいるが雨は大丈夫だろうという判断で6時10分、身支度を整え清岳荘を出発。山荘のわきを出てすぐ沢にでた。右岸、左岸と沢沿いの道を進む。それほど難しいところはない。
 30分ほどで沢沿いの旧道と尾根道を行く新道の分岐・二股に着き小休止。快適な沢登りが楽しめる旧道を行く。たくさんの滝を快適に登っていく。川は鉄分を多く含んで滑らない。やがて、新道と合流する『上二股』に8時着。ここからは細くなった沢をいき、沢が尽きてから胸尽き八丁と呼ばれる急登が続くがそれほどでもなく山頂下・馬の背についた。ちょうど雲の上に出て青空となり、回りは雲海が広がっている。すぐ目の前に山頂がそびえ、遠く羅臼岳をはじめ知床の山々が雲海から頂をのぞかせていた。近くの斜里の峰々が雲海から島のよう顔を出し、雲が波しぶきのように流れている。ここからは、ひと登り、9時前に山頂に着いた。回りは雲海、その上は青空が広がっている。展望を楽しみながら30分近く食事・休憩した。下山は上二股から熊見峠方面の尾根道を行く。晴れていれば展望の良い尾根歩きが楽しめるはずであるが雲の中に入り残念ながら何も見えなかった。はい松などの低い樹林帯の登り下りを何回か繰り返し10時30分に『熊見峠』のピークにでた。ここからは足場の悪い急な斜面を下り二股に合流し、あとは登りと同じ沢道を行き清岳荘に11時30分に着いた。ここで着替え、車で林道を下っていった。
 下山後、昼食をとり知床半島へ向かう。カムイワッカ湯の滝(川・滝そのものが温泉となって流れている)にいき、20分ほど沢と滝を登り滝壷の湯に入る。

                                  9合目馬の背より斜里岳山頂

4.雌阿寒岳 (1499m) 北海道           平成9年8月15日      

 12時10分、オンネトー湖畔の雌阿寒岳温泉の登山口から、樹林帯の広い登山道を登っていく。1時、4合目の森林限界を過ぎると高い這い松の中の急な登りとなっていった。まもなくガレ場の道となり、右下にはオンネトーの湖や原生林が広がっていた。しばらくは岩だらけのザレた道を登り、9合目辺りで火口の縁である尾根についた。ここからは霧が濃く、風も強くなってきた。しばらく外輪の細い尾根を行き、2時10分に雌阿寒岳山頂に着いた。周囲は遮るものもなく風が強く寒くなってきた。15分ほどで下山。外輪を下る頃、風はなくなってきたが曇ってきた。3時40分に登山口に着いた。湖を散策後、阿寒湖温泉に向かう。              

帯広から『オンネトー湖』へいき、湖畔の食堂で昼食をとる。12時10分、雌阿寒温泉の登山口から樹林帯の緩やかで広い道をいく。1時、4合目の森林限界を過ぎると高い這松の中の急な登山道となる。まもなくガレ場の道となり、右下にはオンネトーの湖や阿寒の樹林帯が広がっている。曇空とはいえまだ展望は利くほうである。しばらくは岩だらけのザレた急な道を登る。
 9合目あたりで火口の縁である尾根についたが霧が濃くなり、風も強くなってきた。しばらく外輪の細尾根を行くと山頂に着く。2時10分、大きな石柱があり2人ほど休憩していた。回りはさえぎるものがないため風が強くしかも寒い。15分ほど昼食もそこそこに下山する。外輪から下るころ風もなく穏やかになってきたが展望はきかなくなった。3時40分、登山口につく。
 オンネトーを30分ほど散策して阿寒湖畔温泉で泊。夕方湖畔を散策。

                                 登山道7合目付近より山頂外輪を

-2.雄阿寒岳 (1371m) 北海道     平成20年6月23日

 7時50分、阿寒湖畔・滝口登山口から登りはじめる。太郎湖、次郎湖を過ぎると本格的な森林の急登が続く。 天気予報と違い、快晴のなかを登り10時、5合目から森林限界を超えて展望が得られるようになってきた。目前には阿寒湖と雌阿寒岳がくっきりと望めた。ここから尾根道を登り返し、最後の岩場をひと登りで、10時45分山頂に着いた。昼食と写真撮影をして11時10分、元の道を下る。1時15分に登山口に着いた。途中5合目で一組と会っただけの貸し切り状態の山であった。(野中温泉、養老牛温泉、尾岱沼温泉に泊)

                          雄阿寒岳山頂より雌阿寒岳

    阿寒オンネトーより雌阿寒岳・阿寒富士                 日本最東端・納沙布岬        

5.大雪山(たいせつざん) (2290m) 北海道      平成8年8月17日     

 6時に旭岳温泉を出発。6時50分、ロープウェーの姿見登山口から登り始めた。遊歩道と登山道の分岐からは岩のゴロゴロした単調な登りが続く。天気は悪くないがガスが湧いてきて展望は良くない。1時間ほどで大きく左尾根へと入り、旭岳のピークを目指す。この頃に、青空が空を覆い始めてきた。8時40分、大雪山最高峰・旭岳についた。やや広い山頂から雪山系の山々が見渡せた。遮るものがない大展望である。遠く十勝岳、トムラウシなどは山頂部だけが雲海から顔を出し、島のようだ。大雪山系を取り囲むように青空と白い雲の海、それらを見下ろすという爽快な気分である。9時下山。ゴロ石混じりの登山道を慎重に下り、9時50分に姿見登山口に着いた。周囲を散策して、旭川に向かった。(富良野、札幌、函館など)

 6時すぎ旭岳温泉ホテルを出発するが、夏休みのせいかロープウェーが満杯で約30分近く待たされる。6時50分にロープウェー終点の姿見から旭岳石室避難小屋へと単調な岩がゴロゴロしている中をゆっくりと歩を進めていく。遊歩道と登山口の分岐点・旭岳石室に7時10分に着く。ここからは岩のゴロゴロした単調な尾根の登りである。結構人が多い。天気は悪くがガスが湧いてきて展望はそれほど良くはない。それでも時々ガスの切れ間から旭岳や周囲の景色が望めた。1時間ほど単調な尾根から左へ大きく旭岳へのピークをめざす。この頃になると天気も青空が覆うようになってきた。
 8時40分に山頂に着いた。山頂は結構広いのだが、なにしろ2・30人以上はいるであろう状態であるのでやや過密ぎみであった。展望はさえぎるものがないだけあって抜群であった。遠く十勝、トムラウシ方面は島のように山頂部だけ雲海から顔をのぞかせていた。青い空の中に雲の海、その上から見おろすような壮快な気分である。
9時に下山、ゴロ石を慎重に下り姿見池に9時50分着く。近くを散策し10時30分姿見駅からロープウェーで下山した。

                          登山道7合目付近より対岸の山頂を

黒岳(大雪山)(1984m)  北海道   平成19年9月26日

 8時過ぎに、層雲峡温泉よりロープウェーで5合目まで行き、さらにリフトに乗り換え7合目へ。周囲は紅葉していたが、あいにく曇って視界はあまり良くない。9時15分、ジグザグの樹林帯の中を登っていく。9合目近くから昨夜からの初雪で道が凍結している。10時10分、初冠雪で数センチの雪に覆われた黒岳山頂に着いた。
 山頂から大雪山連峰は、雲に覆われているが、見事な景観が広がっていた。風も強く寒くなり10時30分下山。11時10分、7合目に着いた。午後、銀泉台へ向かう。周辺の紅葉は見事であった。(旭川・協和温泉に泊。)           

                                   大雪山・旭岳の草紅葉                  

6.トムラウシ山(2141m)  北海道         平成12年8月23日  

 4時半、トムラウシ温泉を出発し、5時過ぎ登山口から早朝の雷雨で道がぬかるんでいる中を登る。6時40分、カムイ天上の尾根で前トムラウシ山が見え始めた。ここからいったん下り、沢沿いに登る。7時50分、沢の分岐コマドリ沢につき、急な岩道を1時間ほど登って広々とした前トムラウシ山についた。ここで始めて人に会った。霧で展望は良くない。しばらく登り降りをくり返し、見事な湿原・トムラウシ公園を横切る。さらに急な登りをつめていくが相変わらず霧で周りがほとんど見えない。 登り始めて5時間半、10時30分に北海道のど真ん中、トムラウシ山頂に着いた。強風と霧である。それでも時々霧の晴れ間からトムラウシの見事な湿原や大雪山系を見渡すことができた。11時下山、ここからは誰とも会わず3時30分登山口についた。翌日管野温泉に向かう。

                                 トムラウシ山頂南の大湿原地帯    


7.十勝岳(とかちだけ) (2077m)  北海道        平成8年8月16日      

  白銀温泉から10分ほど車で行き、8時、望岳台の登山口を出発した。広いスキー場のゲレンデの中を45分ほど登り、やがて登山道となった。9時に大きな避難小屋に着いた。小休止の後、尾根への登りとなり、岩だらけの道となった。1時間後、尾根の平坦な登山道になったが、霧が濃く分かりづらい。やがて山頂への取り付きとなるが雨で道がぬかるみ、ぬるぬるしていて滑りやすく、相当に足場が悪い。しかも、道がえぐられていて不鮮明である。ぬかるんだ急斜面から岩の道をつめ11時40分に山頂に着いた。山頂には数人がいたが、すぐいなくなった。12時に下山。霧と雨で視界が悪く、しかも目標物もないので慎重に下っていった。2時40分、望岳台の登山口に着いた。                      

 昨夜から降り続いた雨はまだやまないが快復するという予報なので、予定をやや繰り下げて7時50分に白銀温泉のホテルを出発する。10分ほど車で走り、望岳台に止めて近くの売店で雨具を着用する。登山届を出した後、傘をさしながら登り始める。左手にはスキーのロープウェーを見ながら広いゲレンデの中を行く。
 45分後、ゲレンデから離れ、岩がゴロゴロした道をしばらく行く。9時に大きな避難小屋に着いた。昨夜から宿泊していた7・8名の中年のパーティーが朝食を取っていた。
 小休止のあと、尾根へ登りとなり、周囲には草・木が生えてない岩だらけの道となる。小降りとはいえ相変わらず雨が降り続く。岩場が多くなってきたので傘をたたんで登ることにする。1時間後に尾根の広い登山道となるが、霧が濃く回りが見えずらい。慎重に歩く。数10分で山頂への取り付きとなるが、雨で道がぬかるみ、ぬるぬると滑りやすく相当に足場が悪い。しかも道がえぐられて不鮮明な急斜面を登る。雨で視界も悪く、不安が襲う。しかも誰とも行き会わない。
 2・30分位でぬかるみが終わり今度は左方向へと山頂をめざす。岩だけらで目標物がなくペンキの矢印を見失わないようにして登る。
 11時40分、山頂に着く。数人がいたがすぐに逆方向へ下山していった。狭い山頂からは雨と霧で数10M位しか視界はきかない。20分ほど休憩し下山する。 下りは思った以上に登山道が解り、心配したほどではなかった。それでも回りは石だらけで目標物がない霧の中なので慎重に下る。
 避難小屋には1時20分につき、30分ほど食事・休憩して来た道を戻る。雨のほうもだいぶ小降りになってきた。望岳台には2時40分に着き。ここから、また車で旭岳温泉まで行った。

                                     中腹の避難小屋

8.幌尻岳(ぽろしりだけ) (2052m) 北海道      平成14年7月26日     

 7月24日、襟裳(えりも)岬を回って三石温泉に泊。25日、早朝に三石をたち、2時間ほどして、日高・振内から40キロ近くの林道を車で慎重に走る。車止めから林道を1時間以上猛暑の中を歩いて、やっと額平川の沢登りとなった。途中から地下足袋に履き替え、20回近く徒渉を繰り返したが、それほど厳しいところもなく2時40分に幌尻山荘に着いた。食事を作りのんびり泊。(同宿者は10人くらい)                                           26日、4時30分出発。樹林の中を急登し、6時10分に水場で休憩。戸蔦別岳が目の前である。ここからひと登りでカールの縁に立つ。北カールを挟んで幌尻岳が大きくみえてきた。天気も良く、日高の山々はもちろん、遠くトムラウシや羊蹄山まで見渡すことが出来た。縦走路のような北カールの縁を登り、7時50分に山頂に着いた。しばらくして戸蔦別岳への縦走路のコル迄行き戻る。8時40分、下山。天上の散歩といったカールの縁を下り、11時10分山荘に着いた。登りと同じように地下足袋に履き替え沢を下っていく。3時10分車止めに着き、日高温泉で泊。

                                        カール尾根登山道より幌尻岳山頂


9.後方羊蹄山(しりべしやま・ようていざん)(1898m)北海道  平成12年8月27日

 5時にニセコ薬師温泉を出発。朝焼けに染まる後方羊蹄山(しりべしやま)を目指す。5時40分、比羅夫登山口から登り始める。単調な樹林帯の登りが続く。やがて5合目あたりから周囲の山々や町並みが見えだした。1合目ごとに目印があり、休憩の目安となって思ったより楽である。8合目から森林限界を超え、見通しが良くなってきた。山頂の外輪を目指し、9時に火口の縁へとつく。大きな火口とそれを取り巻く外輪が見事である。360度遮るものがない天上のグランドを歩き、9時40に山頂・最高点に着いた。すぐ下は火口に吸い込まれそうな断崖であった。やがて曇ってきたので元の道を下り、1時に登山口に着いた。ほとんど人に会うことがなかった。下山後、定山渓温泉へ向かった。                

           山 頂                        早朝・朝焼けの羊蹄山を望む    

10.岩木山 積雪期 (1625m) 青森県         昭和45年1月23日

 

 吹雪の焼け止り小屋

 同級の金井と百沢から尾根道を登る。かんじきを履いても足が数十センチほど雪に埋まっていく。しかし、それほど困難ではなかった。8合目の焼止ヒュッテに夕方着いた。雪をかき分けドアを開き、夕食と泊まりの準備をする。  翌日、山頂を目指すが、吹雪で視界が10メートルくらいしかない。笹竹の棒に赤布を巻いたのを何本か用意する。雪は昨日と違って相当深く、しかも急斜面になり体力を要する。視界が悪いので何本か目印を立てながら登っていった。2時間ほど登って山頂分岐の尾根に着いたら、地吹雪が襲ってきて危険になってきた。しかも視界も悪く下山することにした。はじめあった足跡も下るにしたがって雪で埋まってしまっていて、分からなくなってきた。目印の赤い旗を探しながら、昼前に小屋に着いた。とりあえず天気の回復を待つことにした。  2日間吹雪がおさまらず下山することにした。翌日から百沢でスキーと温泉三昧の日々をおくる。

 

◎昭和46年3月
 柴柄沢より雪渓をつめ山頂を目指す。雪質はしっかりしていて快適な登山が楽しめた。
◎昭和47年3月23日
 赤倉神社で数日間、同級の島守と霊場のような場所で過ごす。23日、天気が良いので早朝、赤倉沢よりアイゼンを着け、ピッケルを持って登山開始。雪質はしっかりしていて2時間ほどで赤倉沢上部に出て、左を巻くようにして尾根に出た。帰りは滑るように下っていった。                        

   赤倉神社の雪渓上にて                    赤倉沢7合目付近雪渓上から  

 

「日本百名山」最初の山『岩木山』(昭和40年6月)

   大学の寮生登山(北鷹寮、嚶鳴寮)1学年同僚生「さわらび会」会員たちと     大学寮での同室生先輩たちと  


   ◎昭和40年6月の初登山から春夏秋冬、夜間や宿泊を含め、各地登山口より50回以上登頂している。